2013年 10月 14日
和諧的世界 |
お山のお子たちを守ろう~♪
獅子山というと、香港の象徴的な、なんとなくノスタルジーを感じる
山である。
ここにもたくさんのわんこたちがいる。
NPVでは、この山の子たちに、TNR活動やご飯あげなどをずっとしてきている。
もちろん怪我をしている子がいたら、病院で治療を受けることができる。
ここからレスキューされて新しいおうちに行った子は数知れず。
今週は重陽節でお墓参りな週の香港。
その期間に日本で言うところの保健所というべき漁農署が大掛かりな
捕獲にはいるという話があった。
捕獲器も以前から設置されているところ。
山の中腹くらいまで、大規模な団地群もあり、またお墓参りの人でも賑わう場所でもある。
見回り強化をするために、事前の情報収集と何かあったらNPVに連絡してほしいという
ビラ配り隊で参加した今回のボランティア。
見回りも行きたいけれど、残念ながらお江戸行きのあるワタクシ。
1日でもできることはあるということで、参加させてもらったわけである。
非営利の獣医診療所。
裕福でないおうちの子も、お外の子も平等に医療を受ける権利があるという
趣旨のもと設立された病院。
そういうわけで、設立当初からちょぼちょぼとできることで応援させてもらってきた。
診療、TNR、そして子供たちへの教育ということで、よく学校でも講演している。
大切なのは、次世代の人間への教育。
「近寄っちゃだめよ、噛むわよ!」と言う親の言葉を聞いて育った子たち。
接し方を知らずに奇声をあげて動物を追いかけたり、足をふみならず子たち。
これはやはり親世代の影響が大きいところがある。
こうした言葉を聞いて育った子たちはどうなる?
「泣くとおまわりさんが逮捕しにくるよ!」もしかり。
悪いことをしなければおまわりさんは何もしないよ。
だから、お犬は怖くないんだよ。
こちらが脅かしたり、危害を加えようとしなければお犬たちも何もしないんだよ。
お犬と人類は友達なんだよということを、子が学び、そして家に帰って親に教える。
中には、人間が番犬にしようとして、人を見たら吼えろなどと教えるところもある。
そういうところのわんちゃんは知らない人にはちょっとがーがーすることもあるかもしれない。
でも、それもまた人の作り上げたものではある。
が、この獅子山のお子たちはとっても怖がりさんで、比較的顔を突き合わしている
ご飯やりのボランティアさんでも、ご飯のそばに人がいる限り寄ってはこないという
くらいの怖がりさんである。
山登りの人の持ってるステッキは怖いもの。
ましてや、それを振り回そうとしたらお犬はほんとうに肝をつぶす。
こちらが何もしなければ、ここの大犬たちはまず人を見たら逃げるというくらいに
心やさしい子たち。
そういう子たちであるし、世の中には変態も多いから、ボランティアも必要以上には
いちゃいちゃしないようにしている。
あまりにも誰にでも人になつくと危険なこともあるからという理由である。
お犬にもよるけれど、たいていのミックスの子たちは怖がりさん。
だから、もしもおうちに迎えたのにあまりいちゃいちゃしてくれない・・というのはまったく普通の
ことだし、犬によっても性格もあるし、それに安全な場所に来たといっても、それと引き換えに
自由をなくしているわけであるから、それはその子の個性として受け入れてあげることが大切かなと
思う。
まずは、家族である私たちは安心なんだよということを感じてもらうこと。
それが大切。
たまにくるお客さんになつかないからといって嘆くことはない。
それでいいのである。
だから私も、よそのお子と接するときには必要以上に自分から
距離は縮めようとは思わない。
あちらのペースにあわせて、挨拶して「私は危険人物ではないよ」と言ったら、
あとはあちら次第。
眼があえば「な~に?」とも言うし、微笑みもするけれど、それ以上に無理やりはいかない。
わんこから寄ってきても、いきなりは触らないし、わんこがにおうままにしておく。
そうして距離を、心の距離を縮めていくのである。
大切なのは、「このおうちは安心なんだよ」とわかってもらうこと。
と、話がまだずれたかしら?
元はといえば、このお山は彼らの家であって、そこを奪っていっているのは人間のほうである
ということ。
猪しかり、おサルさんしかり。
元にここに住んでいたのは彼らのほうなのである。
なのに、人は彼らを「駆除」しようとする。
トラップなどという原始的で野蛮な道具。
海外では禁止になっているものもある。
それについての見解も漁農署は出しているけれど、「では人が使っても安全なのかどうか試させてほしい」という意見にはまだ返答が来ていない。
罠にかかった子は死に物狂いで逃げようとする。
中には、足を噛み切ってでもそこから逃れようとする。
同じ死ぬことになっても、人の手には落ちないということ・・・・
漁農署に捕獲されれば、その命は4日。
たった4日・・・・・・
(SPCAと漁農署はワンセットである。
だからSPCAに電話する=漁農署ということで、それはまずほとんどの子が殺される
ということを意味する。
これは知らない人がけっこう多いから、あとでこのことを知ってショックを受ける人も多い。
「助けたかったから連絡したのに・・・」)
地球は人間だけのものじゃない。
そして、この世で一番恐ろしいのは人間であるということ。
彼らの住処を奪っているのは人間・・・
ねー、彼らの欲するものっていったい何?
お日様を浴びて、仲間と遊び、安心して眠れて、ご飯があること。
たったそれだけ。
そして、これは本来人間も同じものなんだと私は思う。
家族がいて、気の合う仲間がいて、安心して眠れて、おいしくご飯が食べれること。
幸せは、ほんとうにシンプルなもの・・・・・・
人はそろそろほんとうのしあわせって何かということを
もう一度思い返したほうがいい。
地球は私たちだけのものではないのである。
ビラをもらってくれた人たちはみんなやさしかった。
中にはいろいろと話をしてくれる人もいた。
特に子供たちがとってもやさしかったこと。
「わかった、おうちに帰って壁に貼るね!」と言ってくれたお子もいる。
いろいろ見かけた子たちの場所や時間を教えてくれた子供たち。
「まだまだ捨てたもんじゃない」とじーんとすることもあったのだけど、
でも、この巨大なマンモス団地を見上げていると、なんだか悲しくて
ちょいと涙の出たワタクシである・・・・・・
悪さもしないのに。
お山にご飯がないときに、たまに降りてくる裏山。
それも夜になってから・・・・・・
たったそれだけのことなのに、どうして人はそれすらも拒否するんだろう?
神よ、この子たちを守りたまえ・・・・・・
たかが動物か?
たかが犬か?
では、そのたかが犬たちさえとも共存し、守護できない人類というのは
いったい何なのか?
日向ぼっこ中の黄黄王
頭息を堪能中
黄~黄ちゃん?
何か?
いえ、何も・・・・・・・・
今日の六福動物指数
犬 7匹
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by jyujyu777
| 2013-10-14 21:46
| ANIMAL WELFARE